製品事例

SS400の三角柱(角鋼を45°開先)

材質

SS400

寸法・精度

歪み社内規格内

板厚

75

納期・リードタイム

実働8日

数量

1

製品特性

全体を斜めに加工

使用した設備 開先加工ロボット(安川電機)
  • ガス切断
  • 開先加工
  • コスト課題

お客様の相談・悩み

A社様は顧客から急ぎで斜めに加工する鋼材部品の依頼を受けましたが、加工が可能か、納期に間に合うか不安があり、抱月工業に相談をいただきました。部品全体を斜めに加工するのは稀で、つかみ代がないため、通常は加工が難しい案件でした。
A社様からの相談に対し、抱月工業の生産設計チームは迅速に検討し、技術的な課題を解決する方法を見つけ、着手しました。

抱月工業の課題解決

SS400とは?

SS400とは、日本産業規格(JIS)で定められた一般構造用圧延鋼材の代表的な規格の一つです。
正式名称は「JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材」に分類される材料で、「SS」はSteel Structure(鋼構造)の頭文字、「400」は引張強さの下限値(400N/mm²以上)を意味しています。
SS材の中でも最も広く流通しており、強度と加工性のバランスが良い鋼材であることから建築・土木分野から機械部品まで幅広い用途に使用されます。
当社ではこのSS400の角鋼を用いた加工実績が豊富にあり、お客様のご要望に合わせて高精度な切断・開先・溶接加工に対応しています。

SS400の主な特徴

SS400には加工をする上で以下のような特徴があります。


  • 加工性と溶接性のバランスに優れています。炭素含有量が低めであるため溶接しやすく、切断・穴あけ・曲げなどの一般的な加工にも適しています。強度と加工性のバランスが取れているため、幅広い用途で利用可能です。

  • 建築・土木構造物から機械部品、架台、鋼構造物まで、多様な分野で使用されています。流通量が多く比較的安価に入手できることもSS400のメリットです。

  • 引張強さの下限値が400N/mm²以上と定められており、一般的な構造用鋼材として十分な強度を備えています。特に建築や機械構造物において、耐久性や安全性が求められる用途で信頼性を発揮します。

  • 鉄鋼であるため、腐食を防ぐには表面処理が必要です。亜鉛メッキや塗装などの処理を施すことが一般的で、当社では協力会社と連携し、加工から塗装工程まで一貫して対応できる体制を整えています。

開先加工について

開先加工とは、金属同士を溶接する際に、接合部分の端面を削って斜めに角度をつける加工方法です。
今回の三角柱のように45度の角度をつける開先加工は、両側から均等に加工をすることで強度と仕上がりのバランスが良くなります。
その他にも、抱月工業では直線からR形状など異形部品にも効率的に対応できる開先加工設備が整っています。

”つかみ代がない”加工を可能に

A社様は既存のお取引があったので、真っ先に抱月工業へご相談をいただきました。
抱月工業のモノづくり技術部で検討したところ、専用の治具や高精度加工機の組み合わせにより、十分なつかみ代が確保できない部材に対しても安定した45度の開先加工を実現可能と判断し、結果的に写真のような三角柱を加工することができました。

効果・メリット

技術部門を持っているから加工の実現性が広がります

複雑な形状の部品も加工可能となり、高品質かつ迅速に納品しました。顧客志向で柔軟な対応を行い、信頼関係を深めることができました。

その他写真

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